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どう犯罪を防ぐか‥。センサー、カメラ、警備会社、警察の役割
   毎日起きている犯罪を、セキュリティに携わっている企業やそこで働いている人々は、どのように感じているのだろうか。
使命を果たしていないと、自責の念にかられているのだろうか。ますます使命感に燃えて、防犯システムに日夜取り組んでいるのだろうか。あるいは、何も考えず、漠然と毎日を過ごしているのだろうか。売上げのノルマしか頭にないのだろうか。少しの間、胸に手を当てて、自分はどうだろうかと考えてもらいたいものである。
   相も変わらず全国的に150キロも200キロも重量のある金庫が店の2階や3階の奥まった事務室から奪い去られる事件が多発している。いくら警察や警備会社が駆けつけても間に合わない。ホンの5分足らずの短い時間の犯行である。警報装置が異常を知らせても間に合わない。
   8年前の平成7年7月30日の深夜に東京・八王子市のスーパーで事務の女性社員とアルバイトの女子高校生2人が射殺されるという事件が起きたが、このスーパーには監視カメラは設置されてはいたものの、夜には何も起きないからと閉店時に監視カメラの電源は落とされ、不審者を撮影できていなかった。いまだに犯人は捕まっていない。当時、監視カメラのメーカーはお客に何を指導しているのだと思ったが、いままた同じようなことが長崎市の男児殺害事件でも起きていた。
   長崎市で4歳の男児が誘拐され殺害された事件の捜査段階で、連れ去られたとされる市内の家電量販店と立体駐車場には、監視カメラがいずれも設置されていたが、呆れたことに録画されていないことが分かったのである。家電量販店には、売り場の商品棚を見渡すような配置で小型の監視カメラが設置されて入るものの録画はされておらず、立体駐車場も出入口には係員の詰め所があって、各フロアに設置された監視カメラの映像を2台のモニターで切り替えながら見ることができるが、実際には録画はしないで、たんに満車のときの出入を見るだけだという。
   家電量販店のことをいえば、こういう使い方では万引きの監視にもならず、立体駐車場のことをいえば車上ねらいの監視にもなっていない。家電量販店も立体駐車場も何のために監視カメラを買ったのだろうか。監視カメラを売りつけた(としかいいようがない)業者は、どういう目的・理念で販売したのだろうか。
   監視カメラは、モニタリングしていないことには何の役にも立たない。それは難しいから、せめて映像を録画して、毎日チェックしようということからタイムラプスVTRやらデジタルレコーダーが販売されているのだが、"録画していない"というのでは、監視カメラは本物だろうと思うが、実際はダミーカメラと何ら変わらない。
業者は、監視カメラの正しい設置の仕方や運用の仕方を教えて販売したのだろうか。7年前の東京・八王子市のスーパーを最後にしてもらいたいと思ったが、はかない夢だった。ところで、お宅は大丈夫だろうか。キチンと録画して、毎日再生してチェックしていますか。正しい使い方を説明して、販売していますか。国民全て、とくにセキュリティ事業に携わる全ての人々に意識改革をお願いしたい。


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