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「熊本の図書館で蔵書が行方不明!EAS導入が困難」の記事に思う

熊本市立図書館で過去1年に約3千冊の蔵書が行方不明になっていて、正規の貸し出し手続きをせずに本が持ち出されたと見られる。本を無断で持ち出すと警報が鳴るシステムの設置には費用や「利用者との信頼関係」から慎重で、図書館では「モラルに訴えるしかない」と、無断持ち出しをしないよう呼びかけている。
図書館では1年に3分の1ずつしていた蔵書の点検を、03年から春ごろの全館一斉の蔵書点検に切り替えた。今年は6月に一斉点検、約3千冊が所在不明になっていることがわかった。被害額は約410万円で、なくなったのは小説と料理、インテリア、園芸などの実用書が中心。
有効な無断持ち出し対策として、貸し出し手続きをせずに本を持ち出すと警報が鳴る装置を備えた図書館もあるが、市立図書館では今のところ導入は考えていないという。
まず費用面で、設備に1基数百万円かかる上に、すでにある蔵書や毎年新たに購入する本のすべてに磁気テープなどを張り付けなければならない。しかも図書館の入り口は1階と2階の計3カ所あるため、すべての出入り口に装置を設置するとなると多額の費用が必要になる。
市立図書館の高木啓臣教育審議員は装置導入は「お客さんとの信頼関係にもかかわる」と心配する。「警報が鳴ると雰囲気も悪い。ほとんどの人は正しく利用しており、最初から市民を疑ってかかれない」
図書館では、蔵書や本の場所について利用者の質問に応じるため職員が不定期に館内を巡回しており、無断で持ち出そうとしている人に気付けば注意するという。だがパトロールではなく、あくまでレファレンス業務の一環との位置づけだ。有効策を見いだせない図書館では「本はみんなのもの。黙って持ち出さないで」と訴えている。
このような記事が舞い込んできた。
この記事のポイントは、
1)蔵書管理を年に一回行っている。
2)EASを導入する費用が高い、
3)ランニング費用がかかってしまう。
4)EASを導入すると信頼関係が・・・・
とう4点ではないだろうか。これらは、店舗や学校セキュリティに類似する点が多いように思う。
1)の蔵書管理が年に1回などは、店舗においても棚卸が少ないことが類似している。
また、2)、3)においても、導入して効果があるかわからないという思いから数百万円という金額に驚きにの足を踏んでしまうということ。また、市営や区営の図書館や学校の設備費は運営管理している各市町村が担当しているため、なかなか予算が下りないという点も上げられる。例えば、公立の学校の場合セキュリティ機器(監視カメラ)などを導入したいと思っても、他校から「あの学校だけずるい!」という声があがってしまうため、いくら要望してもなかなか予算がつかないという。全校に導入となると莫大な予算計上が必要なため、市町村もOKを出さないし、予算をなかなかつけない。そのため、低価格の「さすまた」を導入するしかないのが現状のようである。図書館においても同様のことが言えるようである。
4)の信頼関係は、EASが出始めたときに店舗などにいわれた言葉であろう。
今、世論ではセキュリティに関心が高まってきてはいる。しかし、いざ導入となると多くの人がにのあしを踏んでいる。また、すでに導入しているユーザーでも多くに機器に「効果がない」という判断をしている声をよく耳にする。
この記事を読んで本当に有効なセキュリティ機器は、なんなのか、その価格は高いのか、安いのか、そのように運用すれば効果がでるのか・・・。そいいったことをユーザーとともに考えながら進めるセキュリティ業界の転換期になっているような気がしてならない。
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