東京都世田谷区の私立男子校「日本学園高校」で、昨年11月ごろから1年生の教室で財布やMDが盗まれる事件が相次いでおきたので、担任らが生徒を面接するなどして調べたところ、36人が盗みやコンビニエンスストアでの万引きを告白したという。このため2月から、14人と22人に分けて、ビデオを見せたり読書や作文をさせたりする特別授業を行っていた。その特別授業の際に指導していた教員が、注意をしている際に生徒が騒いでいるため、「お前らは犯罪者なのに、何でヘラヘラした態度をしているんだ」と罵倒、それに反抗した生徒にけがを負わせる事件が起こった。教員は依願退職をする見込みらしい。 |
この事件を伝える新聞を読まれた方は結構多いと思うけど、この事件をについて皆さんはどう思いますか?教員が悪いと思いますか?生徒が悪いと思いますか? |
確かに、けがまで負わせたのは行き過ぎの感もあるでしょうが…。万引きをした生徒が、犯罪者なのは事実。事実を言われて怒る生徒はどうかと思いませんか? |
犯罪者と言われて怒るということは犯罪者としての認識がないということではないでしょうか? |
東京都が2月に調査した「万引きに関する青少年意識調査結果」を見ても“万引きはたいした罪ではない”が全体の19.3%、“さほどの問題ではない”が2.9%という認識。しかも、万引きをした子どもの親までが“たかが万引きで騒ぎ立てないで下さい、将来に影響するでしょ、どう責任をとってくれるの”と店舗側や警官に逆切れをするような状態。 |
1月28日に「セキュアジャパン」が主催した店舗防犯集中セミナーの中で、講師の㈱ソフマップの簾氏が“万引きで自分たちは死んでしまうんだ!”と述べた店舗側の認識とは、まさに正反対である。ある方が“万引きなんてやさしい言葉で終わらせているから罪の重さの認識ができないんだ。万引きなんて言葉はやめて窃盗犯というべきだ”と言っていましたが、まさにその通りなのではないでしょうか? |
“万引き”というと、誰でも一度はやることだからという軽い気持ちになってしまう青少年も多いはず。“窃盗犯”となるとその言葉自体の重みによって自分が何をしようとしているかを認識するのでは?今回の事件で、教員が全面的に悪者になる報道がなされていますが、そういったことにより、万引きをした子どもはさらに自分たちは悪くないんだと正当化してしまう恐れを感じてしまうのは私だけ?? |
学校側もこの特別授業でどう対応し、どのような指導をするかをもっと話し合いをしてから行うべきだったのではないでしょうか?中途半端な指導では、今回のようなことが他でも起こってしまうでしょう。 |
“万引き”=“遊び”ではなく、“万引き”=“窃盗”=“犯罪者”という構造をどのように認識させるかは、親と学校の指導によるもので、それが指導者ではないのでしょうか?でも、私が小学校とか中学のころは、よく殴る先生いたけど、問題にはなってなかった記憶があるけど…。それだけ今の子どもは過保護なんでしょうね。 |
(豊川 奈帆) |