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モニタリングしていたコンビニが強盗を逮捕/監視カメラや防犯センサーはあったが…宇治小
12月18日午前4時20分頃、京都府宇治市小倉町西浦のコンビニエンスストア「セブンイレブン宇治近鉄小倉西店」で、客を装って入って来た男が、レジにいた店員を包丁で脅してレジから2万円奪うという強盗事件があったが、様子をモニターで見ていたアルバイト店員が背後から男を取り押さえ、駆け付けた宇治署員によって逮捕された。
監視カメラを設置してもモニタリングする店舗は極めて少なく、このため防犯効果が上がっていない。今回のケースによって、コンビニに限らず深夜営業の店がモニタリングすることを実践するようになることを期待したいものだが、どうだろうか
一方、12月18日に宇治小児童殺傷事件が起きた京都府宇治市五ケ庄3番割の宇治小には正門と2つの通用門があり、正門と府道に面した通用門には監視カメラが設置されているが、男の姿は写っていなかった。校内に人が入ると感知する防犯センサーも備えていたが、平日の昼間は作動させていなかった。宇治市教委の説明では「担当者がいたわけではなく、センサーに反応してチャイムが鳴っても『誰かが見る』という感じだった。事件直前も侵入者は把握していなかった」という。更に学校側の会見で、人や車が通ると職員室で音が鳴るセンサーの音が切られていたことも明らかになった。
事件を受けて宇治市教委は19日に点検調査したが、その結果、京都府宇治市立の小学校と中学校計31校のうち、児童傷害事件が起きた宇治小を含め14校(45%)が平日の昼間、不審者を知らせる警報装置を切っていたことがわかった。警報装置は01年6月の大阪の校内児童殺傷事件を機に導入されたが、安全管理意識が薄れていたとみられ、各校は18日の事件後、慌てて作動させたという。
また市立幼稚園も含めた計35校で、監視カメラのない校門が16ヶ所あったため、市教委は各校門にも設置する方向で検討を始めた。
警報装置は校門のセンサーが来訪者を感知すると、職員室などのチャイムが鳴り、教職員がモニターを見て人物を確認する仕組み。 調査によると、小学校22校中10校と中学校9校中4校が平日の昼間はチャイムを切っていた。うち小学校5、中学校5の計10校は夜間も切ったままだった。休日は全校が作動させていた。
学校現場に気の緩みはなかったのか。01年の大阪教育大付属池田小乱入殺傷事件の他、京都府内では99年に伏見区の市立日野小で児童殺傷事件が起きている。しかし今回の事件は、京都府教育委員会を中心に講じられた安全対策が十分に生かされていないことが証明されたわけで、京都に限らず全国の学校現場は再び課題を突き付けられた格好である。
いま日本では、全国的に監視カメラを設置する動きにあるが、見る-モニタリングの点で課題が残されている。モニタリングするルールを決めているところは少なく、映像を記録しないところもある。これでは、監視カメラの用をなさない。この理由は人手とプライバシー問題からの逃げだが、設置を検討しているうちに監視カメラを設置する目的を忘れてしまったところに最大の原因がある。
防犯とは、どういうことか。監視カメラは、どう使えば良いのか。基本を考えてもらいたいものである。


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