警察庁は3日までに、110番通報の半数以上が携帯電話からかかってくる現状に対応するため、携帯電話から通報を受けた際に発信地を特定できる「携帯電話発信地表示システム」の導入を決めた。 |
一般電話からの通報は発信地が分かるようになっており、携帯に対応する新システムの導入で、より速やかな対応が可能になる。警察庁は「警察官が現場に到着するまでの時間を短縮する効果がある」としている。 |
警視庁と神奈川、愛知、大阪の3府県警に先行して導入し、07年4月から運用を開始する方針で、06年度予算の概算要求に1億6,000万円を計上。08年4月には全国の警察本部に拡大する。 |
新システムは、高速データ通信が可能な第三世代携帯電話と衛星利用測位システム(GPS)機能が付いた機種に対応。 |
第三世代の機種からの通報は、受理と同時に発信した場所に近い基地局が表示される。GPS付きの機種では、受理から10数秒後に半径15メートルの範囲で発信地の特定が可能という。 |
警察庁によると、昨年1年間に全国の警察が受理した110番通報は953万8,379件で、統計を取り始めた1961年以降で最多で、携帯電話など移動電話からの通報は全体の約57%を占めて過去最高となった。 |