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監視カメラ、EASの「費用対効果」試験スタート

弊社の思いがスタートした。監視カメラや万引き防止装置(EAS)など防犯機器の「費用対効果」(コストパフォーマンス)を知りたいというユーザー(店舗)が多くありながら、効果があるのかないのか、それを論理的に示すデータは存在しなかった。
「ロスが××%下がった」などと万引き防止装置を売り込む業者もいたが、その「具体的根拠」を迫ると「お客さんの情報は出せない」と言い訳し、信頼度はゼロだった。『書店経営者が書いた万引き防止の完全対策』(三洋堂書店・加藤社長、ウェリカジャパン・豊川代表共著、中経出版)には具体的に三洋堂書店の実例が紹介されているが、これは貴重なデータである。是非、お読みいただきたい。
今回、監視カメラと万引き防止装置の「費用対効果」試験の場をご提供いただいたのは大手書店チェーンので3店舗(店名は特にマル秘。店名を明らかにするとメーカー・販売業者が多勢押しかけて店に迷惑を掛けるし公正なデータが取れない恐れが多分にあるため)。
機器のご提供は、ユニ電子工業とユニモテクノロジー日本支社の2社。
ユニ電子工業は、監視カメラと万引き防止装置。2店舗(A店、B店)を担当し、A店舗は監視カメラと万引き防止装置(電波式/自社製)を設置。B店は監視カメラを設置。
A店の監視カメラは、ユニモテクノロジー製の昼夜兼用型×2台、万引き防止装置と連動したユニモテクノロジー製ドーム式×1台、オプトキナー製×3台、CNB製リモコン式PTZドーム式(店舗プランニング提供)×1台、計7台と8カメラ用デジタルレコーダー×1台(SungJin製/自社が総発売元)。
昼夜兼用型カメラの1台は店舗出入口の外側横に設置。万引き犯のボスが手下から“戦利品”を受け取るという現場を昼夜監視する。店舗中央よりやや奥まった天井に設置したCNB製の簡易型リモコン式PTZドームカメラは“ン?“と感じたお客が目に入ったらレジカウンターに置いたリモコンを従業員がその都度、操作して動きを見守る。
B店の監視カメラは、ユニモテクノロジー製の昼夜兼用型×2台、同製ドーム式×1台、オプトキナー製×3台、計6台と8カメラ用デジタルレコーダー×1台(SungJin製/自社が総発売元)。
ユニモテクノロジー日本支社はC店に、自社製の昼夜兼用型の監視カメラ×4台と4カメラ用デジタルレコーダー×1台。C店はスーパーの中に併設され、スーパーとの仕切りはなく、どちらのお客も自由にカートや買い物篭を持って入ったり出たり。どちらかと言えば、C店にこそ万引き防止装置を設置したいところだった。
1月26日にA店、27日にB、C店で設置工事を完了。B店は万引き防止装置のタグ(スリップ式)を2月2日入荷分のコミック本と写真集から従業員が手分けして添付。タグ総数は3,000枚。今後、単行本にも添付する予定で、このときにタグを3,000枚を追加する段取り。
3店舗の監視カメラはお客の動きを“鮮明に”録画するようデジタルレコーダーを設定した。A、B店は解像度640×240、秒間7フレーム。C店の解像度は720×480、秒間7フレーム。再生画で、はっきりと金種の違い(千円札、5千円札、1万円札)や手の動きも読み取れる。ある場所で本を自分のバッグに隠し入れ、精算しないで、そ知らぬ顔で店から出たところまでが録画できるように、監視カメラの位置を計算して設置してある。
今回は“万引き防止”より“費用対効果”の試験が目的であり、万引き防止が目的であれば監視カメラの台数はもっと増やす必要がある。また360度旋回するドームカメラの設置やシステム全体の運用も考える必要がある。
監視カメラと万引き防止装置を連動させたA店では、万引き防止装置が万引きを検知してアラームを発報した時間を記録し、別データで発報してから対応までに要した時間や対応した内容などを弊社でデータベース化する。これによって万引きの商品別や時間帯などを知ることが出来、今後の防犯対策を図ることが出来る。
全てのデータの収集・分析は弊社で行ない、第一次試験として4月末日まで3ヶ月間続ける。「効果なしだったら、どうする?」との冷ややかな向きもあるが、監視カメラや万引き防止装置の設置して効果がないのは、(1)目的に適したシステムになっていない、(2)正しい運用をしていないというのが大きな理由。
弊社は、かねて監視カメラや万引き防止装置などについて「正しい設置・正しい運用」の啓もう活動を行ってきており、今回は少なくとも毎週1回は各店舗に出向いて相談に乗ったり指導しているので、その心配はない。
第一次試験終了後、監視カメラや万引き防止装置の導入を計画する店舗にはユニ電子工業、ユニモテクノロジー日本支社は、データを示しながら運用提案も行う。弊社もサポートする。
弊社のような零細企業には大事業だが、これも望むユーザーが多勢いるためである。「費用対効果」試験を行う3店舗をご提供いただいた大手書店チェーン、また監視カメラや万引き防止装置といった機器や設置工事費用などをご負担いただいたユニ電子工業、ユニモテクノロジー日本支社、さらに設置前夜にお願いしながら快くご提供いただいた店舗プランニングには心から御礼を申し上げたい。
「費用対効果」試験は他の書店でも、また業態の違う様々な店舗で行う計画で店舗を提供していただけるユーザーと交渉中です。機材・工事をご提供していただけるメーカー・商社は是非、この計画にご参画願いたい。


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