お札のしわをアイロンがけして伸ばす人がいるが、新紙幣に偽造防止の新技術として導入されたホログラムは熱に弱いという。日本銀行はお年玉シーズンを前に、「新品のお札同様にしたいという気持ちはわかるが、アイロンのかけすぎには注意を」と呼びかけている。 |
ホログラムは新1万円札と新5千円札の左隅に入っており、角度によって額面数字や桜の模様などが浮かび上がる。パソコンを使った偽造を防ぐ新技術である。ところが、紙幣は高い耐久性を誇るものの、ホログラム部分は比較的熱に弱い。 |
日銀は詳しい耐熱性を明らかにしていないが、アイロンを何秒間も押しつけた場合、他の部分は大丈夫でも、ホログラムは模様が浮かび上がらなくなったり、下地が出たりするという。ホログラムが壊れても紙幣としての価値は変わらないというが、これで買い物をして支払って、「偽札だ」と手を掴まれてはかなわない。 |
日銀は「ユーロ紙幣など世界各国のホログラム紙幣に負けないだけの耐久性はあるが、アイロンがけは通常の使用条件を超えている」と説明している。果たして、そうか。 |