山梨県内で自動車の盗難が相次ぎ、過去10年で最悪のペースとなっている。9月末で、昨年1年間より30件以上多い235件にのぼり、このままのペースでいくと00年の281件を突破する勢いとなっている。 |
ドアをロックした状態で盗まれる「キーなし盗難」が多いのが今年の特徴となっている。全体の7割近くを占め、過去10年で最も多かった00年をすでに超えた。自動車の盗難は全国的には今年は減少傾向にある。対照的な県内の状況に山梨県警は、車に盗難防止装置やハンドルロックを設置するなどの自衛策を取るよう呼び掛けている。 |
山梨県警によると、自動車の盗難は00年をピークに減少が続き、昨年、4年ぶりに200件を割り込み199件だった。しかし今年に入ってから急増した。 |
昨年までの3年は、自動車に鍵をつけたまま被害に遭う「キーあり盗難」が多かったが、今年は「キーなし盗難」の方が多い。全体の66.6%を占める155件にのぼり、3ヶ月残した時点で最も多かった00年1年間を5件上回っている。 |
現場にガラス片などの遺留品がないことなどから、大型車を使って車ごと持ち去ったとみられるケースもあった。 |
被害に遭ったのは乗用車が全体の6割前後を占めるが、重機(36件)、資材などを持ち上げるクレーンが付いた「ユニック車」(21件)も目立っている。10月に入り、中巨摩郡玉穂町内で工事現場から重機2台が盗まれている。ATM荒らしなどに使うために盗んだ可能性もある。 |
山梨県警では盗まれた場所や時間帯については集計していないが、昨年の全国的な傾向では駐車場が最も多く、全体の約6割。犯行時間帯は午後0時~午前4時の夜間が最も多く4割近くを占めている。 |