警察庁が5日までにまとめたところによると、今年1~6月に全国の警察が認知した刑法犯件数は前年同期に比べ4.5%減少し127万7,872件だったことがわかった。8年ぶりに減少に転じ「治安回復元年」を宣言した昨年の傾向が続いた。 |
しかし殺人や強盗、放火などの「重要犯罪」が2年連続で1万件を超えたうえ、住宅や商店を対象にした侵入強盗は1.0%増加しており、警察庁は「減少傾向が定着したとまでは言えず、犯罪情勢は依然として油断できない」としている。摘発件数は8.3%増の31万4,378件で、検挙率は2.9ポイント上昇し24.6%となった。 |
罪種別にみると、刑法犯の77.6%を占める窃盗犯は99万1,643件で前年同期に比べ8.9%減少したが、「おれおれ詐欺」と架空請求詐欺が急増した影響で知能犯は47.2%増の4万6,040件になった。 |
来日外国人による事件の摘発件数は37.2%増の1万7,1627件と、過去最多だった前年同期をさらに上回った。 |
警察が「治安回復の鍵」として抑止に取り組んでいる街頭犯罪は、自動販売機狙いやひったくり、車上狙いなどが20%前後減少した。昨年は増加した路上強盗や自動車窃盗も10%近く減少し、増えたのは子供の連れ去りなどの略取・誘拐だけだった。 |
警察庁は「国民の防犯意識が高まってきた」としている。 |
殺人、強盗、放火、強姦の凶悪犯に略取・誘拐、強制わいせつを加えた「重要犯罪」は前年同期比で2.8%減少し1万972件。凶悪犯罪で摘発した少年は809人で同26.7%減少した。 |
※刑法犯と認知件数:刑法犯の中から交通事故にかかわる業務上過失致死傷などを除き、爆発物取締罰則、組織犯罪処罰法などの法律に触れる犯罪を加えたものを「刑法犯」という。認知件数は警察が発生を確認した事件数。 |
※詳細(解説付)を後日会員用ページに掲載します。 |
(2004.8.9 詳細(解説付)を会員用ページに掲載しました。 → こちら) |