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滋賀県大津市の全市立図書館で2,400冊紛失、大半は盗難 |
滋賀県大津市の全市立図書館で計約2,400冊の本が1年間に貸し出し手続きのないまま、なくなっていることが5日わかった。盗難防止のためになくなる割合の高い新刊のコーナーを廃止したが、利用者からは不満の声も上がり図書館は対策とサービス充実の間で頭を痛めている。 |
市教委などによると、今年の5、6月に各館が行った蔵書点検の結果、市立図書館をはじめ市立北図書館、南郷公民館図書室から計2,477冊が1年間に消えていた。99年の2.704冊に次ぐ多さで、約60万冊の蔵書総数の0.4%にあたる。市立図書館では本のなくなるのが常態化しており、「手続きが分からずに持ち出した人もいるが、大半が盗難」とみている。 |
こうしたなか、同市浜大津2の市立図書館は盗難防止のため、2年前から「図書の無断持ち出しはご遠慮ください」との張り紙をし、今年6月には81年の開館から設けてきた新刊コーナーを廃止した。しかし、利用者からは「新刊コーナーをなぜなくすの」など不満の声が出ているという。 |
市立図書館の1~3階の各フロアにある監視カメラは、不審な人の行動をまれに追う程度で、普段はテープを回していない。西村彰一郎館長は、“利用者を犯罪予備軍のように扱いたくない。図書館の自由な雰囲気を守りたい”と利用者のモラル向上を期待している。 |
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