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米チェックポイントシステム社が独メトロ・グループのRFIDソリューションチームに参画

流通小売業向け商品認識とロス管理の世界的マネジメント企業である米チェックポイントシステム社は、サプライ・チェーンにおけるRFIDの活用に先進的な取り組みを展開している世界第4位の小売企業、ドイツのメトロ・グループのRFIDソリューションチームに参画することになった。商品サプライヤーとともに、業務上のオペレーションへのRFIDの導入を進めていく。チェックポイントシステム社はIBM社とともにシステム・インテグレーション・サービスの提携企業としてこのチームに参画するほか、RFIDラベルとアンテナの提供も予定されている。
メトロ・グループは、今年早々にRFID技術の導入を全店で展開することを表明し、2004年11月から20社のサプライヤーと組んで作業を開始する計画だが、サプライヤーの数は段階的に100社まで拡大し、さらに8ヶ所の倉庫とドイツ国内で269ヶ所に展開するメトロ・キャッシュ・アンド・キャリー社、リアル社、カウフホーフ社の各店に導入が広がる予定である。
メトロ・グループでは、小売業のサプライ・チェーンにおいてRFIDを活用することにより、合理的な在庫・商品管理を可能にするばかりでなく、商品流通の追跡と食品の安全確保にもつながります。その結果、来店者に快適な売場環境を提供することができるとしている。
チェックポイントシステム社は、先般、ドイツのノイス市にオープンした「RFIDイノベーション・センター」でも、メトロ・グループと共同で取り組みを進めており、サプライヤーやメトロの販売部門にRF(ラジオ電波)技術を使った多くのアプリケーションを提供している。
広大な敷地を有するこのイノベーション・センターは、メトロ・グループのパートナー企業にとって重要なテスト施設になっている。自身の技術を実際的な環境の下で検証し、それを経験値として蓄積し、サプライ・チェーンのどの段階においても適用できるかを確認することができる。
チェックポイント社のRF技術は、このイノベーション・センターのあらゆる場面でとり上げられている。同センターを訪れた人たちは、チェックポイントが提供する在庫管理に関する様々なRFIDソリューションに触れ、その結果、この技術が実際の自分達の業務にどのような効果もたらすかをよりリアルに理解することができる。チェックポイント社のSCMに関する技術には、「スマート・ドック」と呼ばれ、パレットに付けられたUHFラベルを正確に読み取り、数量を正確に確認して在庫状況をリアルタイムに把握できる、倉庫の在庫管理に関するソリューションも含まれています。
店舗の売場での利用が考えられているソリューションとしては、「スマート・レール」、「スマート・シェルフ」のほか、電波によるRF-EAS(電子商品監視)とRF-ID(自動個別認識)の二重周波数に対応する「ハードタグ」、RFIDタグを内蔵した衣料品用の「スイング・タグ」、「スマート・マーチャンダイジング&インフォメーション・ポイント」、「スマートPOS」、そして二重周波数対応「ジェミニ・アンテナ」があげられる。ジェミニ・アンテナは、ドイツのラインベルグ市のメトロ・グループ“フューチャー・ストア”ですでに使用されている。
これらの技術は、アパレル店舗とその来店者の双方で利用される可能性がある。タグをスキャニングするだけで、どのサイズや色の商品在庫があるのかがすぐに確認できる。特定の衣服について全ての情報がモニターで確認できるため、店員が来るのを待つ必要はない。さらに、試着室にある「スマート・マーチャンダイジング」のスクリーンを通じて、試着中の衣服に関して補足的な情報も提供できるので、結果的に販売機会の増大にもつながる。
RF-EASとRF-IDの二重周波数対応の「ハードタグ」は、商品の製造地点から流通センターまでのどの段階でも装着できる。さらに、再利用ができるコスト安なタグであるうえ、レジで商品の販売が確認されるまで商品のタグを消去することができないため、POSでのロスを無くすことができる。
メトロ社のエグゼクティブ・プロジェクト・マネージャーであるギルト・ヴォルフラム博士は、「チェックポイントシステム社は、商品の製造段階でラベルを貼付し、POSで読み取ることに関して、そのRF-EAS技術を通じて豊富な経験を所有している。それをRFIDに応用するのは極めて近いものがある。チェックポイント社はRFIDタグをパレットに貼付し、RF-EASでの経験をサプライ・チェーンに活かすことができる。私はチェックポイントシステム社が、メトロ・グループ・フューチャー・ストア・イニシアティブに参加し、わが社のサプライヤーと一緒に仕事をしていることに感謝している」と語っている。
また、チェックポイントシステム・ヨーロッパで副社長兼RFIDソリューション担当部長を務めるアルバート・ロジャー氏は、チェックポイントシステム社がこのイノベーション・センターに参加していることについて「われわれは、小売業のサプライ・チェーンで、RFIDの展開について重要な役割を果たしていることを大変喜んでいる。そして、メトロ・グループのRFIDイノベーション・センターに参加していることにも同じく喜びを感じている。イノベーション・センターを訪問し、ここでRFID技術を試すことによってサプライヤーも小売企業も、この新しい技術が彼らのオペレーションと顧客に対して特別な利益をもたらすことを、より明確に認識することができる」と語っている。
メトロ・グループは、世界第4位の小売企業グループ。その強力なブランド力により、世界28ヶ国に2,300店を傘下に置き、従業員総数は24万人近くに達する。2003年の年間売上は536億ユーロ(約6兆8,600億円)。


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