佐賀県警生活安全企画課は7月25日までに、県内のデパート、スーパー、大型ショッピングセンターや量販店、ゲームコーナーなどに監視カメラの設置や増設を要請した。すでに監視カメラを設置している店にも駐車場などへの増設を要請し、録画の徹底を求めた。これは長崎の男児誘拐殺人や沖縄の中学生殺害など少年が絡む事件が相次いだことを受けたもの。 |
長崎市の事件では、犯行直前の少年が男児と歩いているのを商店街の監視カメラの映像がデジタルレコーダーに録画され、犯人特定の有力な手掛かりとなった。すでに防犯カメラを設置しているパチンコ店やコンビニエンスストアに対しては、自転車置き場や駐車場、出入り口などへの増設を要請し、録画の徹底や事件発生時の館内放送による周知も求めている。 |
また、佐賀県警がまとめた今年上半期の県内の刑法犯罪の発生件数は、前年同期より約18%増え、伸び率で九州一を記録する一方、検挙率は約9ポイント下がるなど、厳しい治安情勢にあることがわかった。今年1~6月の刑法犯認知件数は6,951件で、前年同期比1,050件(17.8%)の増加した。これに対し、検挙件数は1,770件で同285件(13.9%)の減少だった。検挙率は25.5%で、同9.3ポイントもダウンした。 |
犯罪種別では、窃盗の増加が目立ち、同828件(16.6%)増の5,809件で、全体の8割以上を占めた。自転車盗や車上狙いが多い。重要犯罪も軒並み増えた。未遂を含む内訳は殺人8、強盗17、放火6、婦女暴行8、強制わいせつ44件だった。合わせて前年同期比22件(36.1%)増の83件で、検挙率は48.2%と同1ポイント下がった。刑法犯で検挙された986人のうち456人(46.2%)は少年で、こちらは同69人(13.1%)の減少だった。検挙少年の7割は窃盗罪だった。 |