兵庫県警と神戸市などは20日、200人以上の犠牲者を出したスペイン・マドリードの列車爆破など続発するテロ事件に備え、市営地下鉄新長田駅で車両爆破を想定した合同訓練を行った。訓練は、新神戸行きの地下鉄車内で不審なかばんなどが見つかり、うち1個が同駅出発直後に爆発したとの想定で、終電が出た後の午前1時過ぎから行われた。 |
車掌と駅員が乗客役の市職員らを近くの階段に誘導する一方、駆け付けた消防隊員が負傷者4人を担架で地上に運び出し消火作業に当たった。車内に残った不審なかばんは、防護服を着た警察官2人が液化窒素で凍らせた後、専用容器に入れ処理した。この日はイラク戦争開戦1年や地下鉄サリン事件から丸9年とも重なり緊迫した訓練が続いた。 |
また、マドリードのテロを受け、兵庫県警は県内主要ターミナル駅などでの警戒を強化する。JR新神戸駅では、鉄道警察隊員に加え機動隊員6人を配置し、駅構内に不審物などが置かれていないか、ごみ箱やベンチなどをチェックするほか、同駅を挟むトンネルの入り口付近などの点検に当たる。県警は「危険物を迅速に発見できるよう万全を尽くしたい。利用者も注意してほしい」と呼びかけている。 |