甲府市教委がまとめたところによると20日現在、市内の小学校で本年度、児童が不審者に声を掛けられるなどして市教委が報告を受けた件数が19件と昨年度の2倍以上に上っていることがわかった。「車に乗った不審者」という過去になかった報告も目立つという。市教委は被害の未然防止のため、学校周辺に注意を促す看板を設置するなど対策を講じている。 |
市教委のまとめによると、市立小26校のうち、不審者に関する報告があった学校数は00年度が2校2件。01年度が3校4件。02年度が7校8件と年々増えていたものの一けた台にとどまっていた。しかし、本年度は全小学校の半数近い12校から報告があり、件数は昨年度の約2.4倍に上っている。市教委は「全国で子どもを狙った事件が相次いでいるため危機意識が強まり、以前より親や学校に報告する割合が増えているのではないか」とみている。 |
19件の内訳は、「車で後をつけられた。あるいは声を掛けられた」など不審者が自動車を使っているケースが5件。「自転車や徒歩で後をつけられた。あるいは声を掛けられた」「下半身など体の一部を露出していた」「すれ違いざまに体を触られた」が各3件。このほか「ひわいな言葉を掛けられた」「カメラ付き携帯電話で顔写真を撮らせるよう迫ってきた」などの内容だった。 |
市教委は警戒を強め、対処法を児童に具体的に指導するよう学校側に要請した。地域や家庭との連携なども呼び掛けてきた。今年に入り、各学校の周辺住民に児童への日常的な声掛けや緊急時の支援を要請する看板を作製し学校単位で設置作業を進めている。 |