天皇陛下は30日、在位最後の日を迎えられた。
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天皇陛下は、30日午後5時から、202年ぶりとなる天皇の退位の儀式、「退位礼正殿の儀」に臨まれる。そして皇室典範の特例法に基づいて日付が変わると同時に皇位を退き、皇后さまとともに歩まれた30年余りの象徴としての日々を終えられる。
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これを前に、天皇陛下は、午前10時から、平安時代から儀式での天皇の装束とされる「黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)」に身を包み、皇居の「宮中三殿」で、「退位の礼」を行うことを皇室の祖先や神々に伝える儀式に臨まれている。天皇陛下の退位に向けて皇室の行事として行われてきた一連の儀式はこれで最後になる。
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そして、午後5時から、「退位礼正殿の儀」が皇居・宮殿の「松の間」で国事行為として行われる。
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天皇の退位の儀式が行われるのは江戸時代後期の光格天皇の時以来、202年ぶりで、天皇陛下は、モーニングを着て、皇后さまとともに儀式に臨まれる。皇太子ご夫妻、秋篠宮ご夫妻をはじめ成年皇族方、政府、国会、裁判所の要人、地方代表ら約300人が参列。皇位の証しとされる剣や勾玉、国の印である国璽、天皇の印である御璽が机上に置かれる。
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儀式では、安倍総理大臣が天皇陛下の前に進み出て、一昨年6月に成立した特例法により天皇陛下が退位されることや、天皇陛下への感謝の気持ちなどを国民を代表して述べる。
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このあと、天皇陛下が、国民への最後のおことばを述べられることになっている。
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儀式は午後5時の開始から10分余りで終わる見通し。天皇皇后両陛下は、儀式のあとも午後7時半ごろまで皇族方や宮内庁の職員などから挨拶を受けられる予定。
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天皇陛下は、日付が変わると同時に皇位を退き、皇后さまとともに歩まれた30年と3ヶ月余りの象徴としての日々を終えられる。
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そして皇太子さまが新たな天皇として即位されて、時代は平成から令和へとかわる。
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