マリナーズ・菊池雄星投手(27)が20日(日本時間21日)、敵地でのエンゼルス戦に先発。毎回安打を浴びて走者を背負う苦しい投球だったが要所を抑える5回97球、10安打4失点の粘投でメジャー6試合目にしてようやく初勝利を手にした。
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これまでは勝利投手の権利を持ちながら救援陣の乱調などで白星を逃し続けてきたが、念願の1勝をつかみ取った。
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花巻東高時代から夢に見ていたメジャーの舞台。高校時代に最速155キロを計測し、6球団の競合の末2009年のドラフトで西武に鳴り物入りで入団。だが、なかなか結果を残す事ができず初めて2ケタ勝利をつかんだのが16年だった。3年連続2ケタ勝利で西武のエースに成長し、ポスティングでマリナーズ入りした。
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メジャー初登板は、3月21日のアスレチックス戦。舞台はまさかの東京ドームで、イチローの現役最終戦だった。2試合目の登板となった3月29日(日本時間30日)の本拠地・Rソックス戦直後には父・雄治さん(享年59)が亡くなった。ようやくたどり着いた夢舞台とあって、葬儀などで日本に帰国することなく登板を回避することもなくマウンドに立ち続けた。
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メジャー移籍を見据えて学んで来た英語でチームメートとも積極的にコミュニケーションを取り、ナインにも愛される背番号18。敵軍ベンチからは花巻東高の後輩・大谷が見守る中で、先輩の意地を見せつけたメジャー初勝利となった。
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