ユネスコ=国連教育科学文化機関の会議は、インド洋のモーリシャスで、日本時間の29日午後3時前から各国の提案の中から新たに無形文化遺産に登録するものを決める審議を再開した。そして、午後5時前、日本が提案した「来訪神:仮面・仮装の々」の登録が全会一致で決まった。
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登録が決まった「来訪神:仮面・仮装の神々」は、秋田県の「男鹿のナマハゲ」や石川県の「能登のアマメハギ」など仮面や仮装をした住民が家を訪れて怠け者を戒めたり、無病息災を願ったりする8つの県の合わせて10件の伝統行事をまとめたもの。
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10件のうち、鹿児島県の「甑島のトシドン」は9年前に単独で無形文化遺産に登録されたが、文化庁は今回、国の重要無形民俗文化財になっているほかの9件の行事と合わせて改めて提案し、まとめて1件として登録されることが決まった。
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このため日本国内の無形文化遺産の数はこれまでと変わらず21件。ユネスコは「行事を通じて地域の人々、とりわけ子どもたちのアイデンティティーを形成し、地域への愛着を育み、絆を強めている」と評価している。
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登録の決定後、演説したユネスコ日本政府代表部の山田滝雄大使は「一連の重要な行事を守り、次の世代に遺産を引き継いでいきたい」と述べた。
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