書店チェーン「蔦屋書店」などを展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)は15日、中堅出版の「主婦の友社」を印刷大手の大日本印刷DNP)から買収したと発表した。出版社の持つ情報やノウハウを書店づくりに生かす狙いがあるとみられる。
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DNPが持っていた主婦の友社の99.9%(議決権ベース)の株式すべてをCCC傘下の子会社が15日付で買い取った。買収額は非公表。DNPは2009年、主婦の友社の求めに応じて約40%の株式を保有して以来、段階的に保有比率を高めていた。
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CCCは、動画配信サービスなどに押される形でCDやDVDレンタルの「TSUTAYA」が苦戦。一方で、「蔦屋書店」は16年の販売額が約1,308億円、書籍を扱う店舗数が約810店と国内最大規模の書店チェーンに成長した。
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出版社も相次いで買収している。14年に阪急電鉄の子会社から「ニューズウィーク日本版」などを発行する事業を買ったほか、15年に月刊誌「美術手帖」で知られる美術出版社を傘下に。今年3月には中堅出版の徳間書店を買収した。
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1916年創業の主婦の友社は現在、女性ファッション誌「Ray」などを発行している。
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