尼崎市教委は30日、昨年12月に京都・宇治小学校や伊丹市立桜台小学校で起きた児童への傷害事件を受け緊急の安全対策措置として2月2日から当分の間、市立小学校全45校と養護学校1校に校内の巡回監視などにあたる「安全管理員」各1人を配置すると発表した。同市教委によると、全小学校に“警備”人員を派遣する試みは県内では初めて。 |
安全管理員は、同市の外郭団体「シルバー人材センター」から派遣。小学校は午前8時20分~午後4時50分、養護学校は同~午後3時20分、校内を1時間ごとに巡回するほか、施錠や外来者の確認などを行う。当面、3月末までの配置を予定し約1,300万円の経費を見込んでいる。 |
同市教委では昨年の事件後、教職員による校内外パトロールなどの安全対策を強化してきたが、授業時間中は対応に限界があることなどから保護者らから安全性を危ぐする声が上がっていた。 |
加えて、事件直後に尼崎北署が管内の校園を対象に実施した「特別防犯診断」で防犯態勢の不備が露呈していた。給食の食材業者らの搬入もあって各校とも完全な施錠は難しい実情もあり、同市教委は今回の措置に踏み切った。 |
また、市立幼稚園(全18園)については、大阪・池田小事件後に進めているカメラ付きインターホンの設置が終わっていない9園で、本年度中に設置を完了させる。 |
同市教委は「新年度以降の安全対策については安全管理員配置の継続も含めて検討していきたい」としている。 |