ニューヨーク市マンハッタンの市街地で17日起きた爆破事件で米各メディアは19日、連邦捜査局(FBI)が指名手配したアフマド・カーン・ラハミ容疑者(28)の身柄が拘束されたと報じた。同容疑者は米国籍を持つアフガニスタン系。ニュージャージー州リンデンで銃撃戦の末に拘束され、その際、容疑者と警官2人が負傷したという。
|
ラハミ容疑者はリンデンに隣接する同州エリザベスに居住歴があるとされる。エリザベスでは18日夜(日本時間19日午前)、鉄道駅の近くでバッグに入った複数の爆発物が見つかっていた。
|
ニュージャージー州では17日にも、開会前のマラソン大会のコース脇でパイプ爆弾がさく裂した。捜査当局はこれらの事件が互いに関連しており、ラハミ容疑者以外にも複数の人物が関与した可能性があるとみて調べている。
|
19日付の米紙ニューヨーク・タイムズは、複数の捜査当局者の話として、マンハッタンでさく裂した爆発物と、その近くで不発の状態で見つかった爆発物がいずれも圧力鍋を使った爆弾で、ベアリングなどの金属片が詰められていたと報じた。金属片には、殺傷力や混乱を高める意図があったとみられるという。
|
爆弾には起爆用の部品として、折り畳み式の携帯電話とクリスマスの装飾用電球が使われていた。残骸からはタネライトと呼ばれる物質に似た爆発物質が検出された。これらはバージニア州にあるFBIの爆弾研究施設に送られた。
|
圧力鍋の中に金属片を詰めた手製爆弾は、3人が死亡、264人が負傷した2013(平成25)年4月のボストン・マラソン爆弾テロでも使われた。
|
一方、エリザベスの駅付近で見つかった爆破物は、バッグに入った状態でごみ箱の中にあり、部品にワイヤとパイプが含まれていた。当局がロボットを使って処理。1個は爆発した。
|