バングラデシュの首都ダッカで日本人7人を含む外国人20人が殺害された飲食店襲撃テロ事件で、地元警察当局は、実行犯7人がいずれも20~28歳のバングラデシュ人の男で、学生だったとみられると明らかにした。
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特殊部隊が突入し救出された生存者も、実行犯らについて「どこにでもいるような、カジュアルな服装をした若い男たちだった」と証言した。地元メディアが3日報じた。
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報道によると、突入作戦で死亡した実行犯6人のうち5人は、イスラム過激派組織のメンバーとして当局に登録され、警察が行方を追っていた。店内でベンガル語と英語で会話していたとの情報もあり、当局筋は「ダッカ市内に住む私立大の学生とみられる」と話した。警察は5人の身元を近く公表する予定という。
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また、実行犯は人質になったバングラデシュ人の男性店員に対し、ベンガル語で「心配するな。われわれは外国人と非イスラム教徒を殺しに来ただけだ」と話していた。一人ひとりにイスラム教の聖典コーランの一節を暗唱させ、できなければ殺害したという。
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この男性によれば、店には事件発生当時、店員22人が働いていた。うち12人は最も広い食事スペースに集められ、テーブルの下に頭を隠す格好で床に座らされた。2人は実行犯が店に乱入した際に逃亡し、残る8人はトイレに隠れた。
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男性は「『殺さないでくれ』と命乞いをする外国人客が、目の前で次々と殺害されていった」と証言。床に広がる犠牲者の血で着ていた服がぬれ、店内には血のにおいが充満していたと惨劇の様子を振り返った。
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犯行現場近くに住む人物が撮影した動画では、実行犯の1人はTシャツ姿で、拳銃を所持していた。立てこもった後にイスラム教徒の男女数人を解放する様子が映されていたが、飲食店を離れる女性の服には既に血がべっとりと付いていた。
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1日夜(日本時間同深夜)に起きた同事件では、日本人とイタリア人、米国人、インド人ら計20人の人質が殺害された。実行犯7人のうち、6人は特殊部隊による突入作戦で射殺され、1人は身柄を拘束された。
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