北朝鮮の朝鮮中央テレビは、日本時間の6日午後0時30分からの「特別重大報道」とする臨時ニュースの中で、日本時間の午前10時30分、水爆の実験を行い、「完全に成功した」と伝えた。また今回の水爆の実験は、キム・ジョンウン(金正恩)第1書記が先月15日に命令を下し、今月3日に命令書に署名したという。そのうえで、「アメリカなどの敵対勢力に立ちむかうなか、国の自主権と生存権を守るための自衛的措置だ」と主張している。
|
北朝鮮が核実験を実施したのは、2013年2月以来約3年ぶり4回目だが、水爆の実験を行ったと明らかにしたのは今回が初めて。
|
北朝鮮指導部としては、キム・ジョンウン第1書記の誕生日を8日に控えて新たな核実験に踏み切ることで国威発揚を図るねらいがあると受け止められているが、友好国の中国を含め国際社会からの強い非難は避けられないものと見られる。
|
北朝鮮の報道を分析しているラヂオプレスによると、北朝鮮が「特別重大報道」とする放送を行うのはこれが初めてだという。
|
北朝鮮はこれまで「特別重大放送」として2000(平成12)年4月、韓国のキム・デジュン(金大中)大統領とキム・ジョンイル(金正日)総書記との南北首脳会談の開催を伝えたことがある。2011(同23)年にキム・ジョンイル総書記が死去した際は事前の予告のあと、国営テレビとラジオを通じて「特別放送」を行い、また国営通信社が「重大報道」として伝えた。
|
「重大報道」はこのほか、2011年10月、キム・ジョンイル総書記によるロシアの通信社への書面インタビューと、2012(同24)年7月にキム・ジョンウン第1書記に元帥の称号が与えられたと伝えた例がある。「特別重大報道」が行われたのは6日が初めて。
|