米国サンフランシスコの連邦地裁が7日、米アップルがカリフォルニア州の店舗で行った従業員への持ち物検査をめぐり訴えられた集団訴訟で従業員側の訴えを棄却したことが9日わかった。
|
この訴訟は、アップルが従業員による盗難の防止目的で行った持ち物検査をめぐり、従業員が数千人のチェックに要した時間の補償を求めたもの。集団訴訟として審理を始めることが認められた時点で、原告団は現職や元従業員を合わせ1万2,000人を超えていた。従業員がアップルを訴えるのは異例。
|
訴訟資料によると、少なくとも2人の従業員が、セキュリティー対策名目の持ち物検査は不愉快で屈辱的だと、クック最高経営責任者(CEO)に直接訴えた。原告のアマンダ・フレキンさん、ディーン・ペレさんは、持ち物検査は食事などで店舗を離れるたびに行われたという。
|
判決では、持ち物検査を受けずに済むようバッグを持って来ない選択もあったと指摘。「アップルは、バッグやアップル製品を店舗に持ち込むことを禁止する代わりに、より緩い盗難防止措置を行った。店舗を離れる時に検査を受けるという条件で、バッグと私物のアップル製品を店舗に持ち込める選択肢を従業員に与えた」として原告の訴えを退けた。
|
原告側は控訴も含め検討するとしている。アップル側はコメントを拒否した。
|