比叡山延暦寺に伝わる荒行、「千日回峰行」に挑んでいる僧侶が、9日間の断食など修業の中でも最後の難行とされる「堂入り」を21日未明、無事に終えた。
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「千日回峰行」は、1,000日間にわたって比叡山の山中などで行う荒行で、大津市の善住院の住職、釜堀浩元さん(41)が挑んでいる。
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このうち修業の中でも最後の難行とされる「堂入り」は、山中のお堂に籠もり9日間、食事も水も絶って眠らずに真言を唱え続けるもの。
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今月13日から「堂入り」を始めた釜堀さんは、21日午前0時過ぎ、不動明王に供える水を井戸にくみに出る「取水」を行った。
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そして午前2時前、鐘の音が響くなかお堂の扉が開かれると、釜堀さんが他の僧侶に伴われて姿を現した。釜堀さんはやつれてうつむき加減だったが、一歩一歩踏みしめるようにしっかりと歩いた。
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境内には、僧侶や信者約600人が集まり、真言を唱えながら釜堀さんの姿に手を合わせていた。
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「堂入り」を終えたのは戦後13人目で、2007(平成19)年以来8年ぶり。
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