スイスの検察当局は25日、不正流用の容疑などで国際サッカー連盟(FIFA)のゼップ・ブラッター会長(79)への捜査を開始したことを明らかにした。捜査は24日始まり、25日はスイスのチューリヒにあるFIFA本部や同会長の事務所が家宅捜索を受け、会長も事情聴取された。
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ブラッター会長は2005(平成17)年9月にカリブ海連合と結んだ契約がFIFAの利益に反する内容だった疑いが持たれている。また、11(同23)年2月には欧州連盟(UEFA)のミシェル・プラティニ会長に対して200万スイスフラン(約2億4,700万円)を不当に支払い、FIFAに損害を与えたとされる。
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FIFAは同日、チューリヒにある本部で理事会を開催。理事会終了後にブラッター会長の記者会見が予定されていたが中止された。FIFAは引き続き捜査に協力すると発表した。
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FIFAの汚職事件では、5月に当時の副会長を含む幹部7人がスイス当局に逮捕され、米司法省がこれらの幹部を含む計14人を起訴。6月にブラッター会長が辞任を表明した。プラティニ氏は2月に行われるFIFAの次期会長選挙で、最有力候補とみられていた。
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FIFAは25日の理事会で、12月に予定されていた次回理事会の日本開催をとりやめ、チューリヒで開催すると文書で発表した。日付は未定。理由については説明がなかった。
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