耳や言葉が不自由な人でも110番通報ができるように警視庁は10日、携帯電話のサイトを使った事件・事故の通報制度を始めた。1月10日の「110番の日」に合わせ開設した。新設されたのは「警視庁110番サイト」。携帯電話でこのサイトに接続すると、画面に質問が次々と表示される。 |
事件か事故か、場所(目標物)、内容、救急車が必要かどうかなどを打ち込み、送信する。接続を切らずにしばらく待っていると、警視庁から、現場の詳しい場所や状況などの問い合わせが画面に返ってくる。接続料金は通報者の負担。 |
他の警察本部で普及している電子メールで通報する仕組みに比べて、メールを開いたり返信したりする手間がかからず、警察がすぐに問い合わせて詳しい内容をつかめるという。 |
昨年警視庁に寄せられた110番通報は約182万件。耳や言葉の不自由な人向けには「ファクス通報」制度が92年にできたが、ファクスがある家や店まで行く必要があり、昨年1年間の通報は21件にとどまっていた。 |
携帯電話のサイトを使った通報制度は、高知、岐阜、神奈川の各県警に続き警視庁は4番目。東京都聴覚障害者連盟の越智大輔事務局長は「ファクスと違って現場から緊急に連絡できるので安心できる。東京でもやっと導入されてうれしい」と話している。 |