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北越紀州製紙の子会社部長が24億着服、経理を1人で15年も |
北越紀州製紙(東京・中央区)は28日、子会社「北越トレイディング」(新潟県長岡市)の総務部長を務める50代の男性が不正に小切手を振り出して計約24億7,600円を着服していたため同日付で懲戒解雇したと発表した。元総務部長は不正な会計処理で着服を隠蔽していた。近く刑事告発する。不正経理は2000(平成12年4月以降、着服が発覚するまで行われていたため決算短信などを2010(同22)年3月期までさかのぼって修正する。今年3月期決算では純利益が2億6,800万円減額される影響があるという。北越紀州製紙が設置した調査委員会の報告書によると、元総務部長は1999(同11)年3月に北越紀州製紙から出向し子会社の経理業務全般を15年間にわたり1人で担っていた。着服金は競馬やパチンコといったギャンブル、飲食、株取引、複数の愛人との遊興費などに使っていたという。調査委員会は元総務部長から38回にわたって聞き取り調査を実施。スマートフォンの提出を求めたが頑なに拒否したという。また、元総務部長の勤務態度は芳しくなかったが親会社からの出向者ということに対する遠慮などから他の社員は諦めや無視といった対応になっていたという。問題が起きた北越トレイディングの社長は辞任。取締役2人の報酬を1年間ゼロにする。北越紀州製紙の全取締役も報酬を2ヶ月間、10~20%返上する。
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