国宝や重要文化財の建物などに油のような液体がかけられる被害が相次いでいる問題で、警察庁が油のような液体による文化財などの被害について調査したところ、13日の時点で奈良県、京都府、千葉県、茨城県、静岡県、兵庫県、香川県の7つの府と県の計30の寺や神社で被害が確認されていることがわかった。警察は、文化財保護法違反などの疑いで捜査を進めている。
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このうち、奈良県が最も多い19ヶ所にのぼり、11日は世界遺産の唐招提寺と春日大社で、13日は薬師寺の敷地にある神社で油のような液体がかけられたあとが見つかった。また、奈良県の被害のうち、長谷寺や金峯山寺など7ヶ所から採取された油のようなものの成分は同じ可能性が高いという。
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京都府では4ヶ所で被害が確認され、12日、八坂神社や世界遺産の東寺にある国宝の金堂などで、しみや油のようなものがかけられたあとが見つかっている。
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このほか、千葉県では成田山新勝寺など3ヶ所、茨城県、静岡県、兵庫県、香川県では、それぞれ1ヶ所ずつ被害が確認されている。
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警察庁は、全国の警察に対し、捜査の徹底や警戒の強化を指示していて、各地の警察が文化財保護法違反や器物損壊の疑いで捜査を進めている。
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