監視カメラが警察の捜査に役立つ一方で、プライバシーの保護が課題となっているが、群馬大学などの研究グループが群馬県太田市西本町の町内会と協力して、プライバシーに配慮した最新の監視カメラの影響を検証する社会実験が28日から太田市で始まった。
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実験に使うのは、大学が桐生市の企業と開発した最新の監視カメラで、プライバシーに配慮するため、2種類のパスワードをかけて撮影した映像を保存することができる。
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カメラを管理する住民やメンテナンス業者は、1つのパスワードしか伝えられていないので、モザイクがかけられた映像しか見ることが出来ないが、事件などが起きた場合、警察は、もう1つのパスワードを使って、鮮明な映像を見ることができ、捜査に活用できるということ。
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社会実験では、来年3月まで町内の8ヶ所にカメラを設置し、どのようなことに役立つかやプライバシーに関するトラブルが起きないかなどを検証することにしている。
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監視カメラを設置する町内会の宮崎恭会長は、「住民のなかにはカメラに反対の意見もあったが、プライバシーに配慮されているということで理解を得られた。住民の目と合わせてより安全な町にしたい」と話した。
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群馬大学の藤井雄作教授は、「事件などが起きた時だけに警察だけが見られるようにし、課題だったプライバシーの問題を解決できたと思う。今後、効果を検証して、普及に向けて課題を分析していきたい」と話した。
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