山形県内でことし11月末までに起きた自転車盗、車上狙い、自動販売機荒らしの「身近な犯罪」が、前年同期に比べ24%減の4437件になったことが、県警のまとめで分かった。街頭犯罪の約半数を占めていた自転車盗の減少幅が顕著で、住民参加の防犯キャンペーンなど地域と連携した防犯対策が大きな成果につながっている。 |
県警刑事企画課によると、自転車盗が2078件、自販機荒らしは564件で、ともに35%前後の大幅減となった。車上狙いも約20%減り、身近な犯罪の総認知件数は、約1500件マイナスとなった。 |
身近な犯罪対策として、生活安全企画課は去年8月から、パトロールの強化や各地区防犯協会の協力を得えて住民が加わった駐輪場診断の実施など犯罪予防に取り組んできた。ことし1月からは、自転車盗防止の新たな対策として、県防犯協会連合会などが、県内の各学校にワイヤ錠を配布して自転車に二重ロックをするよう呼び掛けた。ボランティアによる放置自転車の撤去などにも一層力を入れ、「犯罪を起こさせない環境づくり」に努めてきた。 |
これまで刑法犯全体の認知件数を押し上げていた街頭犯罪。身近な犯罪の減少で、6年連続でワースト記録を更新していた刑法犯全体が、前年同期に比べてマイナス1391件となり、増加傾向に歯止めがかかった形となった。 |
生活安全企画課は「警察、ボランティア、学校が一丸となって防犯対策に取り組んだ結果が、数字に表れたのではないか」と話していた。 |