今回の衆院選で、自民党の小選挙区の得票率は48.2%で5割を切ったが、全295選挙区のうち223議席を獲得した。議席占有率は75.6%。第1党に得票率以上の議席を与える小選挙区制の特徴がまた示された形となった。
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これに対し、民主党の小選挙区得票率は22.5%。獲得議席は38議席で議席占有率は12.9%と低迷した。これは民主党候補が自民党候補と争った末、次点に泣くケースが相次いだためである。
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比例票かさ上げのため、ほぼ全ての小選挙区に候補者を擁立した共産党の得票率は13.3%だった。自民、民主両党に次ぎ多い数字だが、共産党が勝利した小選挙区は一つだけで、議席占有率は0.34%にすぎない。
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一方、小選挙区で落選候補に投じられ、有権者の投票行動が議席獲得に結び付かなかった「死票」は、全小選挙区の合計で約2,541万票。全得票に占める死票率は48.0%で、前回衆院選の53.1%から5.1ポイント減少した。
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候補者が乱立した前回に比べ、野党間の候補者一本化が進み、候補者数が減少したことが死票率を押し下げたとみられる。各党別の死票は、与党側が自民党17.2%、小選挙区全勝の公明党は0%だった。野党側は民主党33.0%、共産党27.5%、維新の党13.4%などとなった。
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