京都府宇治市の小学校に男が侵入し児童を切りつけた事件を受け、県教育委員会は19日、県警や県児童家庭課、県青少年室などの担当者からなる県学校問題行動対策連絡会議(県SPAC)を開いた。同日、兵庫県伊丹市の小学校でも男が侵入する事件が起きており、県教委は警戒感を強めている。 |
県は、今年4月「なくそう犯罪」滋賀安全なまちづくり条例を施行。これを受け「学校における幼児・児童生徒の安全の確保に関する指針」を策定した。指針では、防犯監視システムなど施設整備を促している。 |
県保健体育課によると、県内50市町村のうち2月時点で防犯カメラを導入している自治体は14市町。その後に設置した自治体も多いが実態は把握できていない。導入済みの自治体でも、全小中学校に配備しているのか、一部なのかは明らかになっていないという。 |
会議では、早急に各自治体の現状を把握することと、25日に市町村教委の担当者を集め指導を徹底し学校の安全を守るための体制を整えていくことを確認した。秋に県教委が作った指針に基づき、学校の出入り口の限定や来校者への声かけなど、侵入者の犯罪防止対策の徹底を求める。 |
県教委はまた、宇治市の事件で防犯カメラがありながら侵入された点を重視。各校の防犯設備の運用実態を把握するため、年明け早々にも幼稚園を含む全公立校の防犯対策の現状を調べる。 |
県学校教育課によると、2001年6月の大阪教育大付属池田小の事件以降、県内の学校で児童・生徒がいる時間帯に変質者や盗難目的の不審者が侵入した件数は、小学校で1件、中学校で5件、高校では8件となっている。 |