危険ドラッグを使ったことが原因で死亡したとみられる人は、今年はすでに全国で100人を超え、昨年の死者数の10倍以上に上っていることが警察庁の調べで29日わかった。警察庁は、依然として危険ドラッグのまん延に歯止めがかかっていないとし、取締りを強化している。
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今年6月の東京・池袋の暴走事故など危険ドラッグに関係する事件や事故が全国で相次ぎ、警察庁は死亡した人の身の回りから危険ドラッグが見つかったり、遺体の薬物検査で成分が検出されたりしたケースなど危険ドラッグが関係して死亡した疑いのある事案がどれだけあるか調査した。
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その結果、危険ドラッグを使ったことが原因で死亡したとみられる人は、今年に入って先月末までに全国で99人に上り、さらに今月に入ってからも東京や岐阜で複数の人が死亡したのが確認され、死者はすでに100人を超えたことがわかった。こうした死者は、一昨年は8人、昨年は9人で、今年はすでにその10倍以上になっている。
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警察は、違法な成分が含まれた危険ドラッグを使ったり販売したりしたとして、先月末までに昨年1年間の3倍を超える589人を検挙しているが、警察庁は依然として危険ドラッグのまん延に歯止めがかかっておらず、さらに死者が増えるおそれがあるとみて取締りを強化している。
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