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「富山強姦冤罪」で警察官4人告発、虚偽報告で事件でっち上げ

富山県氷見市で2002年3月13日に起きた強姦事件で26日、女性に乱暴したとして約2年の服役(05年1月に出所)を強いられ、その後無実が明らかになった富山県の男性の支援者が当時、捜査を担当した警察官4人について、「嘘の書類を作って男性を犯人にした」として虚偽公文書作成などの疑いで富山地方検察庁に告発状を提出した。
告発をしたのは12年前に女性が乱暴された事件で誤って逮捕、起訴され、約2年も服役を強いられたあと真犯人が分かり、無実が明らかになった富山県の男性(47)の支援者ら。
告発状などによると、当時捜査を担当した富山県警の捜査1課や氷見署の警察官、合わせて4人は事件現場に残されていた足跡から特定された靴と同じ種類とみられる靴が男性の車から見つかったとする虚偽の捜査報告書を作ったほか、男性を怒鳴りつけて虚偽の内容を供述調書にしたなどとして虚偽公文書作成などの疑いがあるとしている。
支援者の1人で、東京の映画監督の山際永三さんは、「捜査を担当した警察官個人の責任を問わないかぎり、冤罪はなくならないと思い告発した」としている。
この事件では、02年3月13日に当時16歳の少女を強姦しようとしたとしてタクシー運転手をしていた男((当時34歳)が4月15日、強姦未遂容疑で富山県警・氷見署に逮捕され、5月には別の少女への強姦容疑により再逮捕された。逮捕のきっかけは男性が少女らの証言と似ていたこと、とされている。
任意捜査として行われた取調べが4月8日以降断続的に3日間行われ、4月15日の3回目の任意捜査で疲れ切っていた男性は、「お前の家族も『お前がやったに違いない。どうにでもしてくれ』と言ってるぞ」などという取り調べ警察官の真実に反する誤導により容疑を認め、自白したものとして逮捕された。柳原さんへの逮捕状は既に準備されていた。
この逮捕には氷見署内においても男性の「自白」に「秘密の暴露が全くない」ことや男性には犯行当時の明白なアリバイ(犯行時刻とされた時間帯に自宅から知人に電話をかけたというNTTの通話記録など)が存在したこと、現場証拠である足跡が28センチであるのに対し足が24.5センチと全く合わないことなどから男性に対する立件は無理ではないかという声も強かったといわれている。それでも捜査は強行され富山地検が立件した。
男性は09年、国や県を相手に慰謝料など約1億円を求めて国家賠償請求訴訟を起こし、今年10月に結審。捜査員のうち2人が、この国賠訴訟の法廷で別に真犯人がいる可能性に当時気付かなかったなどと虚偽の証言をしたとしている。訴訟の判決は来年3月9日に言い渡される。男性は02年に逮捕、起訴され1審の富山地裁高岡支部で懲役3年の判決を受け、約2年間服役した後、05年に仮出所した。06年に鳥取県警に強制わいせつ容疑で逮捕された男が氷見市の事件の犯行を自供して誤認逮捕と判明。男性は07年に再審無罪が確定した。支援者は「調書は最近ようやく開示され、それまで真相が隠蔽されていたため、公訴時効は成立しない」としている。


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