広島県東広島市が、違法駐車の一掃と少年の非行防止を柱にした「安全・安心パトロール」を始めて1年余りがたったが、巡回地域で自転車やバイク窃盗の認知件数が減るなど成果を上げていることがわかった。 |
パトロールは、県緊急雇用創出基金事業の補助を受け、昨年10月下旬にスタートした。指導員が3人ずつ2組に分かれ、月~土曜日の夕方から午後10時まで、市内を巡回し、違法駐車している車に移動を呼び掛けたり、公園などにたむろしている少年に声を掛けて帰宅を促したりしている。 |
西条署のまとめでは、主なパトロール地区にあたる西条駅前、八本松、西高屋の3交番管内で、バイクや自転車盗の認知件数が大幅に減少している。また、昨年1~10月、58件だった西高屋交番エリアのバイク盗は今年同期は31件に半減している。 |
坂本郷史署長は「警戒人数が増えたことで、警察官がより広い地区の防犯に目配りできるようになった。具体的な数字で成果が表れている」と喜ぶ。市の蔵田勝也総務部長も「治安の悪化が指摘されているだけに、来年度以降も定着させたい」と前向きな姿勢を示している。 |
東広島市は、今年5月から警備員4人が19保育所を巡回する「セイフティ・ケア事業」にも同事業の補助で取り組んでいる。保護者が迎えに訪れる時間や延長保育に合わせて実施し、周辺に不審な人物や車がいないか目を光らせている。市社会課は「数字で効果は表せないが、現場では気分的にも安心できると好評」と手応えを話している。 |