法務省は15日、『女性の犯罪・非行』を特集した「2013年版犯罪白」を公表した。昨年(12年)、刑法犯で検挙された65歳以上の高齢女性は全年齢層の27%を占め、1993年の6%から20年間で大幅に増えた。特に万引きで検挙される高齢女性が目立っている。
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同白書によると、昨年の女性刑法犯6万431人のうち65歳以上は1万6,503人で、万引き(窃盗罪)が82%(1万3,482人)を占めている。高齢男性の刑法犯のうち万引きは47%で、女性の方が際だって高い割合となっている。
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昨年、窃盗罪で刑務所に入った高齢女性は、やはり全罪名の82%に相当する234人。93年の18人から13倍に増え、万引き常習者が相当の割合になるとみられている。
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万引きを含む窃盗には、薬物や性犯罪のような全刑務所共通の改善指導プログラムがなく、個々の施設が独自の再犯防止指導を行っている。全国の9女子刑務所のうち、独自の指導をしているのは5施設。法務省矯正局は「高齢女性の窃盗の背景にはさまざまな要因があり、全国一律のプログラムは難しい」としている。
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なお、今年(2013年)1~10月間の万引き認知件数は105,224件で、昨年同期の112,519件よりも件数にして7,295件減少している。パーセントにして6.5%の減少。今年1~10月間の検挙率は70.1%で、昨年同期の72.0%より2ポイント悪化している。
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