政府は、これまで小売店などで表示される販売価格について、商品の本体価格に消費税を加えた「総額での表示」を義務づけてきたが、来年4月からの消費税率の引き上げに備えて、消費税を含まない「税抜きの表示」も認めることなどを盛り込んだ法律が1日から施行された。
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スーパーやコンビニなどでの価格表示は、これまで消費者がいくら支払えばいいかはっきり分かるようにするためなどとして、商品の本体価格に消費税分を加えた「総額表示」が義務づけられていた。
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しかし、消費税率が法律どおり来年4月に8％、再来年10月に10％に引き上げられた場合、「総額表示」では短い間に2度、値札を貼り替えなければならず、事業者にとっては手間やコストなどの負担が増えることが懸念されていた。
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一方、「本体価格プラス税」などと記す「税抜き表示」であれば、事業者は税率が変わっても値札を貼り替えなくてすむ。
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このため、「総額表示」に加えて「税抜き表示」も認めることになり、表示の変更などがスムーズに進むよう、半年前の今月1日から、そうした内容を盛り込んだ法律が施行された。
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これを受けて、スーパーやコンビニなどの間では、「総額表示」を続けるところと、「税抜き表示」に変更するところなど対応が分かれそうで、消費者が混乱する懸念も出ている。
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この法律には、ほかにも来年4月以降に販売される商品について「増税分は値引きします」などと増税分を負担させないことをうたう、いわゆる「消費税還元セール」を禁止することが盛り込まれている。
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また、中小企業が取引先の大企業などから増税分の負担を強いられないよう中小企業が足並みをそろえて増税分を価格に上乗せする「転嫁カルテル」を独占禁止法の例外として認めることも盛り込まれている。
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