東北最大の繁華街、仙台市青葉区国分町の商店主らが今月、犯罪の抑止を目的に監視カメラを街頭に設置して1週間たった。監視カメラは稲荷小路、元鍛冶丁など町をまんべんなく映せ、人通りも多い場所を選び、計7台を設置された。要した費用は約800万円。すべて交差点に面したビルの壁面に取り付けられ、360度回転しながら24時間休むことなく半径約50メートルを撮影している。映像は約20間、国分町地区防犯カメラ設置委員会に保管された後、順次消去し、重大事件が発生しないかぎり警察に提供することはないという。 |
「映像は警察に提供されていないし、そのことを客引きもボッタクリも知っている。だから、あまり効果はないね」とは、監視カメラが設置された近くの店主の感想。これに対し、「効果がある」と前向きに話すのは、3月に仙台中央署に発足した「国分町遊撃警戒隊」の桜井敬次郎隊長。「ケンカや口論は目に見えて減っている」と言い、今後についても「大きな事件が発生すれば犯人が映る。路上犯罪の抑止には効果的」と期待を寄せている。 |
「安全のためにはプライバシーなんて言っていられない」と肯定的な意見を述べる人もいる。また、「映っても構わないが、どこに監視カメラがあるかだけでも知りたい」という男性もいる。 |
監視カメラの設置場所には、「撮影中」であることを知らせる看板はない。治安悪化に対処するため監視カメラ設置はやむをえないが、知らないうちに撮影するのは今後、プライバシー保護の点から問題が起きよう。監視カメラの場所を知らせる必要性があるようだ。 |