警察庁が10日公表した今年上半期の犯罪統計によると、全国で認知した刑法犯は前年同期比6.3%減の62万3,841件で、11年連続で減少した。検挙件数は19万2,845件(前年同期比11.5%減)、検挙人数は12万6,471人(同9.7%減)、検挙率は30.9%(同1.8ポイント減)だった。
|
ほとんどの罪種や手口が減少する中、空き巣被害は2万577件(同0.7%増)で11年ぶりに増加した。空き巣を含めた住宅対象の窃盗事件の手口を分析したところ、鍵のかかっていないドアや窓から侵入された割合が42.3%と最も高かった。
|
無施錠の住宅に侵入する窃盗事件は例年、夏場を中心に増える傾向にあり、警察庁は「ちょっとした外出時にも鍵を掛けてほしい」と注意を呼び掛けている。
|
今年上半期の住宅を対象とした窃盗の認知件数は2万8,413件で、被害総額は約86億4,400万円相当、うち現金被害が約37億4,200万円。無施錠だったのは1万2,018件だった。
|
窓ガラスを割って侵入したのは1万1,524件(40.6%)、ピッキングやサムターン回しなどで鍵を開けたのは1,466件(5.2%)だった。
|
住宅対象の窃盗事件の件数は減少傾向にあるが、無施錠による侵入被害の割合は昨年も45.8%あり、04年の33.1%に比べ近年は大きく増加している。
|
03年9月に特殊開錠用具の所持を禁じたピッキング防止法が施行されたことや、住宅の防犯対策が進んだことでガラス割りや鍵開けによる侵入が大幅に減ったのに対し、無施錠の減少幅が少ないため、全体に占める割合が高くなっているとみられている。
|