総務省が14日明らかにしたところ、同省がパートや派遣社員などの非正規労働者を対象にその仕事に就いた理由を初めて調査したところ、正規の仕事がないという理由から、望まずに非正規の仕事に就いている人は348万人で、非正規労働者の約5人に1人にのぼるという。
|
同省は、増加傾向にある非正規雇用の実態を把握するため、今年1月から3月までの平均の労働力調査で、パートや派遣社員などの非正規労働者を対象に、その仕事に就いた理由を初めて調査した。
|
それによると、非正規労働者の数は1,870万人で、多い理由の順に、「自分の都合のよい時間に働きたいから」が418万人、「家計の補助や学費などを得たいから」が390万人、「正規の仕事がないから」が348万人となり、正規の仕事がないという理由から、約5人に1人が望まずに非正規の仕事に就いていることが明らかになった。
|
また、男性の理由では、「正規の仕事がないから」が171万人で最も多く、次いで「自分の都合のよい時間に働きたいから」が120万人、「専門的な技能などをいかせるから」が67万人などとなっている。
|
一方、女性の理由では、「家計の補助や学費などを得たいから」が324万人で最も多く、次いで「自分の都合のよい時間に働きたいから」が298万人、「正規の仕事がないから」と「家事や育児、介護と両立しやすいから」がいずれも177万人などとなっている。
|
厚生労働省が3年前に行った推計では、望まずに非正規の仕事に就いている人は339万人で、今回の結果はこれを9万人上回っており、総務省は「厳しい雇用情勢が続いていることが改めて裏付けられた」としている。
|