競売にかけられた朝鮮総連（在日本朝鮮人総連合会)の中央本部の土地と建物を落札した鹿児島市の宗教法人最福寺が約40億円の代金を期限の10日までに調達できないとして9日、取得を断念したことを明らかにした。入札は改めて行われることになる。
|
東京都千代田区の朝鮮総連中央本部の土地と建物は破綻した朝銀信用組合から627億円の債権を引き継いだ整理回収機構の申し立てで競売にかけられ今年3月、45億1,900万円と最も高い価格をつけた最福寺が落札した。
|
最福寺では、寺の施設や落札した朝鮮総連中央本部を担保に資金調達を計画し9日まで金融機関などと交渉を続けていたが次々に断られ、納付期限の10日までに代金を調達できないとして中央本部の取得を断念することを決めたという。落札者の資格は納付期限が過ぎると失われ、改めて入札が行われることになる。
|
最福寺が保証金として納付した5億円は返還されない。
|
今回の競売をめぐっては、最福寺の池口恵観法主が移転先が見つかるまで朝鮮総連に施設の一部を貸す方針を明らかにし、最福寺が取得すれば、朝鮮総連の活動拠点が存続する可能性が出ていた。最福寺は「日朝の友好親善などを目的に施設を取得しようと考えてきたが、かなわず本当に残念だ」としている。
|
