不審者から児童生徒を守ろうと仙台市教委は12日、「防犯・子どもを守ろうデー」として、登下校時に市立の小中高校と養護学校の全192校で一斉に学区内巡視活動を実施する。市教委によると、これだけ大規模な一斉巡視活動は、全国でも珍しい取り組みという。 |
守ろうデーに参加するのは、192校の教職員約5,000人、市青少年指導センターの指導員約800人のほか、県警と市内5署の警察官、PTA、地域住民なども加え総勢1万人を超える。 |
午前8時~8時30分頃の登校時、午後1時30分頃からの下校時に通学路に立ったり、学区内をパトロールしたりして不審者に目を光らせる。「パトロール実施中」ののぼりも用意し、犯罪の抑止に努める。 |
4月以降、市内で児童生徒が登下校時や帰宅後に、不審者から声を掛けられたり、誘拐されかけたりした事件は少なくとも100件近く起きている。8月には泉区将監で、市立高の女子生徒が重傷を負う通り魔事件も発生した。各学校でも保護者や地域住民と連携し、さまざまな防犯・地域巡視活動を展開しているが、児童生徒を狙った事件は後を絶たないことから、大規模な啓発活動が必要と判断した。 |
市教委教育相談課の伊藤喜寿雄課長は「地域の防犯意識を高めるだけでなく、犯罪の発生を抑止する力にもなる。子どもが狙われやすい登下校時の事件発生に、歯止めをかけたい」と話した。 |