東日本大震災の発生から2年となる11日午後2時半から、天皇皇后両陛下が出席されて、政府主催の追悼式が国立劇場(東京・千代田区)で開かれ、地震の発生時刻に合わせて、出席者全員が黙とうを行い、犠牲者に追悼の祈りをささげた。天皇皇后両陛下をはじめ、安倍総理大臣や岩手、宮城、福島の3県の遺族の代表ら約1,200人が出席した。
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追悼式では、国歌を斉唱したあと、地震が発生した午後2時46分から1分間、出席者全員が黙とうを行い、犠牲者に追悼の祈りをささげた。
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安倍総理大臣は、「持てる力のすべてを注ぎ、被災者に寄り添いながら、1日も早い被災地の復興、被災者の生活再建を成し遂げるとともに、今般の教訓を踏まえ、わが国全土にわたって災害に強い強じんな国づくりを進めていくことを誓います」と述べた。
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天皇陛下は、「このたびの津波災害において、私どもは災害に関し、日頃の避難訓練と津波防災教育がいかに大切であるかを学びました。この教訓を決して忘れることなく、これから育つ世代に伝えていくことが大切と思います。今後とも施設面の充実とともに、地域における過去の災害の記憶の伝承、日頃からの訓練と教育などにより、今後災害の危険から少しでも多くの人々が守られることを期待しています。今なお多くの苦難を背負う被災地に思いを寄せるとともに、被災者一人びとりの上に一日も早く安らかな日々の戻ることを一同と共に願い、御霊への追悼の言葉といたします」とおことばを述べられた。
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このあと岩手、宮城、福島の3県の遺族の代表が挨拶した。このうち岩手県宮古市の高校3年生の山根りんさんは、「母に感謝のことばをかけることも親孝行もできませんでしたが、自分らしく生きることが母に対する一番の恩返しだと思っています。災害が発生した国で、被災体験を生かした支援活動ができる人材となり、震災がつらい記憶ではなく、未来につながる記憶となるよう、被災地から私たち若い世代が行動していきます」と述べた。
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このあと追悼式では、各国の代表ら参列者ひとりひとりが献花を行った。
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