兵庫県明石市商店街連合会(灰野信彦会長)が近く、加盟の全754店を「こども110番の家」に指定し、事件に巻き込まれそうになった児童らの“駆け込み寺”にすることになった。兵庫県警によると、商店街が個別に防犯活動に協力する例はあるが、これほど大規模なケースは異例という。 |
子どもを狙う犯罪が全国で相次ぐ中、同市内でも今春以降、若い男が女児や女子生徒を狙う強制わいせつ事件が連続発生している。通学路の安全確保が急務となっていた。同連合会には、市内の16商店街が加盟、そのほとんどが通学路になっており、防犯対策を検討していた。営業時間が登下校時間と重なることや、商店街なら常に大人がいることを生かし、冬休みを控え、すべての店を「110番の家」に指定することにしたもの。 |
「110番の家」の窓口となる「明石市青少年育成センター」と協力し、被害時には商店に助けを求めるよう学校で子どもに指導する。個々の商店には被害に遭った子どもに必要以上の詮索(せんさく)をしないことなどを徹底するため、対応マニュアルも配る。 |
灰野会長は「商店街は地域に支えられており、子どもの安全に貢献するのは当然。他の業界にも動きが広がってほしい」と話している。 |