東京地方裁判所(本多知成裁判長)は24日、07年に静岡県の富士スピードウェイで開かれた自動車レース、F1日本グランプリの観戦に訪れた人たちが「ずさんな運営でレースを十分見られなかった」と訴えた裁判でシャトルバスの運行が大幅に遅れたことについて主催者の責任を認め約80万円の賠償を命じた。
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07年に富士スピードウェイで開かれた自動車レースのF1日本グランプリについて観戦に訪れた67人が「シャトルバスが来るまで長時間待たされるなど、ずさんな運営でレースを十分見られなかった」として裁判を起こしていた。判決で本多知成裁判長は、「自家用車での来場を禁止し、バスを利用させるシステムにしていたのだから、主催者は運行に支障が出ないよう十分対策を取るべきだった」と指摘し、シャトルバスの運行が大幅に遅れたことについて主催者の責任を認めた。
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そして3時間以上バスを待たされたり、終電に乗り遅れてホテルに泊まったりした人たち53人に合計83万円を賠償するよう主催者の富士スピードウェイに命じた。
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原告のうちバスを4時間待ったという男性(45)は「責任が認められて安心した。悔しい思いをした多くのレースファンにとって歓迎すべき判決だ」と話した。一方、富士スピードウェイは「裁判所の判決を尊重したい」というコメントを出した。
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