スウェーデンのカロリンスカ研究所は8日、今年のノーベル生理学・医学賞を京都大学の山中伸弥・iPS細胞研究所長(50)に贈ると発表した。日本のノーベル賞受賞者は10年に化学賞を受けた根岸英一・米パデュー大学特別教授と鈴木章・北海道大学名誉教授以来2年ぶり。生理学・医学賞では1987年の利根川進・理化学研究所脳科学総合研究センター長以来2人目となる。
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山中氏への授賞理由は様々な細胞に成長できる能力を持つiPS細胞の作製。06年に世界で初めてマウスの皮膚からiPS細胞を作った。翌07年にはヒトでも成功した。
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iPS細胞は心臓の筋肉や膵臓(すいぞう)、神経細胞など様々な組織に成長できる。しかも患者本人の細胞を使っているので、移植しても拒絶反応が起きない。病気やケガで損なわれた臓器を修復する再生医療への応用が見込まれる。
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スウェーデンの公共ラジオ局P1は、現地時間5日昼の番組で、8日から発表が始まる今年のノーベル賞の受賞予想を行い、iPS細胞(新型万能細胞)を作製した山中伸弥・京都大教授を生理学・医学賞の有力候補者に挙げた。
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