インターネット上に犯罪を予告する書き込みをしたとして大阪府警と三重県警に逮捕された大阪と三重の男性2人が、いずれも事件とは無関係の可能性があるとして釈放された問題で、2人がパソコンに無料の同じソフトをダウンロードしていたことが分かった。警察は、第三者が遠隔操作できる特殊なウイルス「遠隔操作型ウイルス」に感染した疑いがあるとみて調べている。
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この問題は、インターネット上に無差別殺人や爆破を予告する書き込みをしたとしてそれぞれ逮捕された大阪と三重の男性2人のパソコンが特殊なウイルスに感染し、第三者が遠隔操作して書き込みができる状態になっていたことが分かり、いずれも釈放されたもの。
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この問題ではどのようにしてパソコンがウイルスに感染したのかが焦点の1つだが、2人がいずれもインターネット上で写真のデータを読み取る無料の同じソフトをダウンロードしていたことが新たに分かった。
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このうち三重県の男性は、「このソフトをダウンロードしたあとパソコンの動作が急に遅くなった。1時間後に使用を中止したが、この間に『伊勢神宮を破壊する』といった書き込みが行われたようだ」と証言した。
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警察は、2人がこのソフトをダウンロードした際に、ウイルスがそれぞれのパソコンに感染した疑いがあるとみて調べている。
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警察庁は全国の警察に対し、サイバー事件の捜査はパソコンが第三者に遠隔操作されている可能性も想定し、慎重に行うよう異例の注意を行った。
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警察庁によると、サイバー攻撃などでは発信元を特定されないよう、セキュリティの甘いパソコンをウイルス感染させて中継点にする手口はあるが、パソコンを完全に乗っ取って他人になりすます事例は珍しいという。
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