「防災の日」の1日、各道府県で防災訓練が行われ、全国で計38万7,000人が参加した。首相官邸では首都直下地震を想定した政府本部運営訓練が実施された。先月29日に新たな被害想定が出た南海トラフ巨大地震に備え、津波が押し寄せるとされる四国では医療関係者約1,000人が広域医療搬送訓練に取り組んだ。
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政府本部訓練は、「午前7時に東京湾北部を震源とするマグニチュード(M)7.3クラスの地震が起きた」と想定して行われた。午前7時40分過ぎから閣僚らが防災服姿で官邸に入り、野田首相を本部長とする緊急災害対策本部が設置された。
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従来はシナリオに沿って進めていたが、今年は閣僚にも具体的な内容を明かさない「ブラインド方式」を採用し、会議の場で初めて、「施設倒壊で数百人が下敷き」「地下鉄が脱線」などの被害が明らかにされた。
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首相は、国会前庭からヘリコプターで横浜市へ移動。首都圏の9都県市が首都直下型地震を想定して行った合同防災訓練の会場を視察した。政府調査団を現地に派遣する訓練も併せて行った。
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