兵庫県警は11日、県警本部内で県内の量販店やコンビニの担当者を集めて万引きの対策会議を開いた。警察の担当者が犯罪を未然に防止するための対策を訴える一方、出席者からは「万引き犯に声をかけるタイミングが難しい」などの声が上がった。警察と業界団体が連携を深め、万引き対策に役立てようと初めて開かれ、合わせて約100人が出席した。
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県警生活安全企画課によると、県内の万引き検挙件数は06年の8,823件をピークに減少し昨年は6,797件だった。摘発された万引き犯を年代別に見ると、08年から4年連続で少年(14~19歳)を65歳以上の高齢者が上回まり、最多の約3割を占めている。
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会議では同課の武田英雄警部が、県内の万引き情勢について説明し、「万引き犯を逮捕するだけでは限界がある。従業員による積極的な声かけやカメラなどの防犯設備を充実させ、万引させない環境をつくってほしい」と話した。
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一方、出席したスーパーやコンビニ、大型量販店の保安警備担当者からは、「店外に出る前に捕まえてもよいのか」「エコバッグの普及で万引きされやすい状況になっている」といった声や、「万引き犯を捕まえた場合、事件処理に時間がかかり店側の負担が大きい。事件処理を簡素化してもらいたい」などの要望が相次いだ。
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