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50歳代で「初めて万引き」が最多-石川県警の調査

石川県警は、今年2月1日~4月30日までの3ヶ月間に、万引きの疑いで検挙した203人(男118人、女85人)を対象に、動機などの調査を行ったが、その結果を6日公表した。それによると、3割以上が高齢者で、初めて万引きした年代は50歳代が最多という実態が判明した。犯罪の入り口とされ、少年犯罪の印象が強い万引きだが、大人になってから手を染める人も少なくないことが分かった。
調査は、任意のアンケート記入形式で行い、少年(未成年)、成人(20~64歳)、高齢者(65歳以上)に分けて「犯行動機」「生活環境」「規範意識」などの項目ごとに分析した。
全調査対象者のうち、少年は26.6%、高齢者は32.5%で、「初めて万引きした年齢」では、50歳代が12人と最も多く、次いで10歳代、40歳代の11人と続いた。
犯行動機として、少年では「欲しかった」との答えが最多だったが、成人、高齢者では、「生活に困っていた」という理由が多く、高齢者からは「孤独だったから」という回答も少なくなかった。
犯行時の所持金は、全体の8割超が「有り」で、高齢者の9割近くは「収入は年金」と回答、「使いたくない」という理由が約8割を占めた。
万引きの犯行場所では成人、高齢者は7割以上がスーパー、少年は古物店やコンビニが多い。犯行時間帯では高齢者は日中が多く、少年については下校時間である15時~18時が多かった。万引きした目的物は少年は食料品が5.5%であるのに対し、成人は約6割、高齢者は約7割が食料品と高い割合になっている。
万引きした手口は、すべての年代で「バッグに隠す」と回答した者の割合がもっとも高く、商品を着用してそのまま店外へ出るという手口は、少年にしか見られなかった。カート・カゴごと商品を持ち出す手口は、高齢者に多かった。少年は「リュックに隠す」が、成人と高齢者は「ポケットに隠す」が多かった。
被害額は、少年の被害額は高額で、高齢者は2,000円未満が7割以上だった。犯行時の所持金は、「有り」が83.3%、「無し」が16.7%で、高齢者は「使いたくない」という理由で代金を支払わなかった者が約8割を占めていた。生活実態では、「困窮」または「やや困窮」している者は成人62.2%、高齢者44.0%で、特に成人は困窮している者の割合が高い。
県警では、「結果を今後の防止対策に生かしたい」としている。


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